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前期の日記(閉じる島、終わりの始まり)

カテゴリー: エミリーの日記


ざわざわざわ…

島の船着場は人でごった返していた。
というのもこの島の主催者によると、メンテナンスだかなんだかのために島を閉鎖するらしく、参加者達はいったん、島を追い出されてしまう羽目になったからだ。

これを機会に本当に帰ってしまう参加者もいるらしい。
ここに来てからずっとともに戦ってきたランランさんことハイランさんもその一人だ。
どうやら宝玉がハイランさんの探していたものとは違うと気づいたとか。
キッドさんはまだ元の世界への帰り方がわからないとかなんとかでまたメンテナンスが終わったら島に来ると言っていた。

私はというと、まだ思ったよりも早すぎるということで再び島に戻ってくるつもりである。
ゲーム終了はもっと後だと思っていたし、案の定パパからの連絡もまだ来ないからだ。
他の参加者達と同じように一度島に近い土地で休養したり時間つぶしでもしていよう。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




嗚呼、馬鹿なエミリー。

パパからの連絡が来る事はないのに。
そしてそれをちゃんと知っているのに。

あの時、家を出ていったん森に入ったはいいものの、パパが心配で私は一度家に戻った。
そして見たのだ。
パパが家族写真の入った写真立てを抱えたまま事切れているのを。



なんで

どうして

くるって言ったのに

パパ、

後で来るって

そう

ゲームが終わったら、迎えに来るって

そして私は記憶に蓋をした。
島で楽しくゲームをして、終わったらパパが私を迎えに来てくれる。
そう思い込んだ。
そうすればゲームが終わるまではパパは生きている。
箱の中の猫は蓋を開けるまで死んでいないという理論と同じように。

本当はずっと心の奥ではわかっていた。
迎えが来る事はないと。

でも、まだ終わりには早すぎる。

だから私はまたこの島に来よう。
まだ何も始まっていない。宝玉すら見つかっていないのだから。
もう少しだけ、この幻想の中で生きられるはず。

そして、本当にこのゲームが終わりをつげたとき―

それが私の夢の本当の終わりなのだ。


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